海神襲来―インド洋大津波・生存者たちの証言
「海神襲来」広瀬公巳(図書館)を読む。面白い。
2004年に22万人の死者(推定)*1を出したインド洋大津波の本。インドネシア・タイ・スリランカ・マレーシアの生存者に対する聞き取りを編集している。主にインドネシア
村上春樹アンダーグラウンド」のような1冊を通じたストーリー性は無いが、イメージの奔流すぎて読んでチカチカする感じ。
神と結び付けられたり、政府が居住地域を海から離れた地域に移そうと計画しても人々が沿岸に戻って生活を始めてしまうくだりは興味深かった。
インドネシアは死者(推定)の集計が部署によりマチマチに。保健省は18万人、社会福祉省は12万人、陸軍は27万人*2
タイでは国王の孫も津波に流され、遺体で発見された。政府は国家気象局長を更迭。タイ語では津波を「大型の波」と表現する事が多かったが、以降"津波"の音訳である「スナーミ」が使われるようになる。

*1:東日本大震災は2万人

*2:2005年1月の時点