ロシアは今日も荒れ模様 (講談社文庫)
「ロシアは今日も荒れ模様」米原万里(図書館)を読む。
通訳によるロシアこぼれ話。
文章が合わないので全部読まなかったが、ゴルバチョフエリツィンへの身近で感じた人物評は面白かった。
ゴルバチョフは演説が長くて同時通訳のHP(ヒットポイント)を削るとか*1、自国民ではなく外国を向いていたのではないかと疑わせる逸話*2とか。
エリツィンは尊大で嫉妬深いが、部下の意見どころか通訳の意見もすぐに取り入れるカラッポさを持つとの事。迷信深いが、金に対しては潔癖*3
TBSの秋山豊寛キャスターが「世界初のジャーナリスト」として宇宙飛行するのがソ連国内で問題になったらしく、「世界初のジャーナリスト」はソ連で達成すべきではないかという世論と、「じゃあ、日本が払う同額を払ってくれ」と宇宙総局が対立。ソ連のマスコミ対策官が「同額を支払う」と口にしたら、「ふざけるな。そんな金があるなら足りない医薬品を輸入しろ」と国民の怒りが沸騰したという泥沼話も面白かった。

*1:10分の予定が2時間越えたり。これだけ時間の観念がルーズだと資本主義無理なんじゃね、とパーティー会場で日本の経済人にぼやかれる。

*2:ゴルバチョフ大統領の最後の1日もアメリカのABCに密着取材させながら、自国民向けの辞任演説は15分だった。

*3:最近は蓄財に励んでいるかも、と情報を更新してたが。