嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫)
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん入間人間 (古本)を読む。面白い。
第13回電撃小説大賞応募作品。特に賞は無し。来年、新人監督で実写映画化。
リカバリもの。ラノベの非日常部分は"犯罪"。主な登場人物は高校生。
なんとなく名前は知ってたけど、こんなに面白いとは思わなかった。西尾維新フォロワーというか、西尾維新アドバンスドというか。
冒頭↓

光がこわかった。
外からの光が入ると、いっしょにたくさんのこわさがやってくる。
だけどおなかがすいているから、まちどおしいとも少し思ってしまう。
「おなかすいた」
「……うん」
「ごはん、まだかな」
「夜にならないと、もらえないよ」
「……でも、ずっとここにいると、夜がいつかわかんない」
「……外が早く夜になるといいね」
それからは、何もしゃべらなかった。
おなかをすかして、
まっくらな目の前をジッと、ジッと、ジッと見つめて。
そして、光がぼくたちをてらした。



















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順番からいうと道真のほうが先なのだろう。犯人と断定した。その後でマユの確認。
そう思うのは、マユと接触してからは拘束されて探偵できないから。
マユも道真も主人公には或る意味同じ(親が彼らを誘拐をした)なので、道真を殺す意志は最初から無かったと考える。主人公は関係性に溺めとられて動いているから。
章の冒頭は現在の誘拐と推定。4章で親についての言及があるので。
読後、1番の疑問点は212頁「計5名」の箇所。誘拐犯共は主人公の両親で2名だと思うのだが、道真がいない。道真を入れて計6名のはずなんだが。単に視界にいないだけで、既に道真は部屋の外なりに逃げたという事だろうか。マユが誘拐犯(父)を殺せたのは まあいいや。
殺人犯は誰か? 誘拐された兄妹は助かるのか? の2点が この小説を引っ張る駆動力だが、最後までよく働いて面白かった。あと何となくエロい。
難を言えば、主人公と大人の会話、特に奈月との会話に不安感。少し痛い。
カバー裏も凝ってる。
感想リンク FULL MOON PRAYERさん 今日もだらだら、読書日記さん