ドラッカー名著集 4 非営利組織の経営 asin:4478370621
「非営利組織の経営」P.F.ドラッカー(図書館)を読む。面白い。
赤の女王とお茶をさんコメント欄id:fuku33さん経由で知った。
西国立志編」みたいな読み口*1。簡潔にズバリ要点を衝いた処方箋メッセージ。それに、短くまとめた実際のエピソードを挿入して文章のリズムを作ってる。で、稀に対談を挟む形式。
ガールスカウト等のボランティア、病院、教会などに焦点を当てている。
・非営利組織のマーケティング
あらゆる関係者を知る事が大事。
営利組織(石鹸メーカー)なら、主婦と小売店という2種類の顧客。非営利組織(ガールスカウト)は、より多くの顧客を持つ。親・子供・ボランティア・教師などだ。(61頁)
・同情疲れ
国際的な救援機関の長を務めている人いわく、悲惨な話が多すぎて皆 無感覚になりつつある。同情疲れだとの事。
・人事
第一に「なされるべき仕事は何か」を考える。*2
第二に複数の候補者を用意する。
通常、誰が適任かは自明と思う。だが感覚・先入観・親しさで判断してはならない。
第三に成果の実績を見る。
最近3つの仕事をどうこなしたか。やり遂げたか。
第四省略。
第五に候補者と一緒に働いた人2、3人と会う。その候補者を「手放したら困る」と言われたらその候補者に決める。「戻さなくても良い」と言われたら最初からやり直す。
第六に、人事決定後3ヶ月待つ。そして「3ヶ月経った。これから何をやるつもりか」尋ねる。その答により、人事が正しかったかわかる。(163頁)
・チーム
優れたリーダーといえども、部下を助手として使っていたのでは大したことはできない。組織は一人の人間ができる事を軽く超えて成長する。
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などなど。
とはいえ、後半けっこう読み飛ばした。
感想リンク toshi-iの塩昆布日記さん

*1:いや実際「西国立志編」読んだ事ないけど。

*2:マーシャル将軍は常に最高の人事を行った。或る時「某大佐は兵士の訓練は最高ですが無礼な男です。議会で証言させる時の事を考えると無理でしょう」と人事について忠告を受けた。マーシャル将軍は「任務は何か。訓練か。訓練が一流なら昇格させよう。その後の事は私が引き受ける」と言ったとの事。167頁