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経済学は天文学あるいは進化生物学または歴史学と同様、主として一つの観察科学である。このことは決して不名誉なことではない。(21頁)
「ノーベル賞経済学者の大罪」ディアドラ・N. マクロスキー(図書館)を読む。面白い。
経済学批判本。著者は女性へと性転換した事で有名。
回りくどいというか、同じ事を何回も言ってる気がするけど、読めた。経済学の本は「読めた」ってだけで高評価。
経済学批判の骨子は3つ。*1
・統計的有意性への疑義*2
・理論ばっかりで気が狂う(実地おざなり)
・社会工学への批判(予測できねー、という点と倫理的にどうなの?という点)
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著者は"How big?"又は"How big is big?"(どれだけ大きければ大きいと見てよいか?*3.)という命題を著書の中で繰り返している。
例えば、ピザの斜塔から大小の鉄球を落とした時、空気抵抗値は無視しても良い値である事がガリレオの実験により結論づけられている(66頁)。最近の経済学は数学的精緻さに拘泥し、"How big?"という命題に有効なアプローチをしていないという批判。
そして"How big?"の後に"So what?"(それで)と経済学に問う。現在の経済学は、実際の経済と無関係な"砂場遊び"に堕した、と著者。
まあ、経済学に疑問を持っている俺が読むには"自分に甘すぎる書籍"だと思わなくもない。以下トリビア。
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・回帰分析は、「極めて知能の高い両親から生まれた子供の知能は平均へと回帰する」という仮説を検証する為に生み出された手法。検証された。(22頁)
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