古書の発見から新事実が導かれる話(ノンフィクション)で一番衝撃的だったのは「オイレンシュピーゲル」というドイツ版「一休さん頓知話」で、流れ者のオイレンシュピーゲルが金持ちや高徳の坊さんをイタズラでやっつける話。一休さんは違うか。
最初の版である「底本」はどれか、という流れがまずあって、底本を確定していくと不詳だった作者が判明する。事実は小説より奇なり。
各話の最初の文字を順番に拾っていくとまずそれはアルファベット順になっている。アルファベットの最後の文字の次の話から順番に各話の頭の文字を拾っていったら、それが作者の名前になっていたという仕掛け。「マスターキートン」もびっくりですよ。阿部謹也の著書で知った。