『週刊ダイヤモンド』日本経済入門に反論する|高橋洋一の俗論を撃つ!|ダイヤモンド・オンライン
珍しくツイッターで↑に関して長文を書いてしまったので加工して転載。

色々と反論に疑問がある。 
図1
(増税前は日韓の差がなくて、増税後は日本の成長率が落ちているという高橋洋一の反論だが)
増税前から韓国の成長率が高くないだろうか。
そもそもアジア通貨危機後に大胆な改革をした韓国は比較対照として適当だろうか。韓国は増税をしなかったからではなく、危機後の改革の効果で成長率が上がったと考えるのが自然。
図2
何故図1では実質GDPを使っていたのに図2では名目GDPと変更したのか非常に疑問だ。同じ頁に名目GDPと実質GDPのグラフが2つ使い分けて提示してあるなんて何かの冗談にしか見えない。
「為替が10%円高になると、GDPは0.2〜0.6%低下する」とは一体どのGDPなのか不明で、用語の不統一から意味すらとれない文章になっている。
図3
図3の通貨増加率は、4頁目でマネタリーベースに言及してるので、その話かと思って調べたら違っていた。何故用語を統一して書かないのだろう。2000年1月のマネタリーベースは72兆円、2009年12月は97兆円だ。つまり図3の通貨増加率とはマネタリーベースではない。「マネタリーベースの増加に対する日銀の本気度」を問いながら、図3の"通貨増加率"とはマネタリーベースではない紛らわしさ。
と、いうより5%以上のインフレ率が日本に必要とは思えない(どんなリフレ論者でも)。図3の縦軸の5より上を無視して考えよう。0〜5%のインフレ率を目指した場合、通貨の増加率は一桁から20%台まで広汎だ。何とあてにならない指標だろうか。
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なお以上は反論に対する反論なので元の正しさを保証しない。検察側の違法捜査を指摘しただけで、犯人を指摘した訳ではない。

太字は当然「リーガル・ハイ」1話を意識して書いた。俺も増税は反対なのだが、増税反対を「怪しすぎるデータ」で書かれたら指摘せざるをえない。