中国雑話 中国的思想 (文春新書)
「中国雑話 中国的思考」酒見賢一(図書館)を読む。面白い。
小説家の書く中国雑学本。初出は「NHKラジオ 中国語講座」のテキスト本。
各章タイトルは『劉備』『仙人』『関羽』『易的世界』『孫子』『李衛公問対(りえいこうもんたい)』『中国拳法』『王向斎』。
武術・気功関係に関しては本人(酒見)の経験バイアスを少し感じた*1
王向斎(武術家)エピソード。
1930年上海。世界ライト級王者*2イングル(ハンガリー人)は上海の武術家と闘っては全勝し、青幇(チンバン)が新聞に「イングルに勝った者には500銀元を出す」と賞金をかけて対戦者を募っていた。王向斎は民族の誇りの為に請われてリングに立つ。イングル推定60kg、王向斎推定50Kg。
ゴングが鳴るやイングルは1発目、右ショートパンチを王向斎の顔面に。王向斎は打たれる前にイングルの右手首に、そっと触れる。するとイングルは崩れ落ち、失神していた。
後にイングルはロンドンタイムズに「わたしが見た中国拳法」という記事を寄稿している。「わたしの腕が王老師の腕に触れた途端、まるで電気に打たれたように感じ、心臓が飛び出すかと思った」
連想本 「英仏百年戦争小説家*3の新書本というくくり

*1:というか、俺もやった事あるんだよな。気功というか太極拳。その頃は呼吸法で体が温かくなるくらいは経験した。自己催眠かもしれないが。

*2:諸説あり

*3:佐藤賢一