遠山の金さん (山手樹一郎長編時代小説全集)
「遠山の金さん」山手樹一郎(図書館)を読む。面白い。
時代小説短編集。1話1話みっしり詰まってて読み応えあった。食傷するというか。
金さんが遊び人となって、ヒロインのお玉と知り合う所から。遊び人の立場から事件解決。*1
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金さんが安楽椅子探偵の『柳原心中』が興味深かった。
娘が美人なら実直な番頭なんかに手を出さないだろう、逆(番頭が男前)なら別だが*2…という経験主義の見込み捜査で心中が偽装と見抜く。なんか身も蓋もない。
これなら事件を解決しない方が『話が美しかった』とお玉が愚痴り、金さんが「これだから女は」と言い出しそうになって『柳原心中』が終了。
話のパターンとして、お玉が同情的な事を言ってしめるのが多い。なお19話から22話まで「江戸ざくら金四郎」と重複。

*1:「江戸ざくら金四郎」と同じく町奉行にならない。お白州で刺青を見せるのはテレビのオリジナルなんだろうか。

*2:更に、男を知りすぎていると目下の者をおもちゃにしたくなるが、今回は違う等