人類は衰退しました 3 (ガガガ文庫)
人類は衰退しました」3巻 田中ロミオ(古本)を読む。面白い。
SF。3巻目で初めて1巻ものの長編。イラストは山崎透。
前巻リンク
2巻のような単発SFのテーマではなく、シリーズとしてのSF つまり人類が衰退する以前へと肉薄する。遺跡調査。
その辺の人類過去話は"設定"として、もう考えないまま進めましょうというお約束かと。…見誤った。
妖精さん不在で、跳ね上がるシリアス指数。どうなる探検隊。
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というほど緊迫してなくて、ほのぼのコメディ路線は変わらないのだけど、単なるほのぼのコメディでは無く"羊の皮をかぶったナニモノカ*1"という1巻からの印象が増幅してる。俺の中でシリーズ期待度が確実に上昇した。
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イラストと本文の融合がかなり先鋭的。小技。
232頁の最後の行の「横向きのベクトル」て最初よくわからなかったけど、「地面に立てた棒を倒す時の初動、棒の上端は横向きの動きをする」みたいな事か。
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付録に付いてた折込宣伝冊子の中の作者コメント↓

現在、3巻鋭意執筆中。あと少しで完成。心が病んだ時にガムの包み紙で折った鶴たちの応援が熱い!(幻聴)

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感想リンク オネミリエの出島さん うぱ日記さん
連想自短歌リンク →e33

*1:ナニモノカを無理に言語化すると"叙情的なSF"となるんだろか。ザックリ言語化しすぎて違う気も。