ロードス島攻防記 (新潮文庫)
ロードス島攻防記」塩野七生(図書館)を読む。面白い。
歴史小説にしては小品の印象。オスマン=トルコと聖ヨハネ騎士団ロードス島をめぐり攻防する。
聖地エルサレムを追い払われた聖ヨハネ騎士団ロードス島を占領し、以降イスラム商船への海賊行為を主業とする。トルコのスレイマン1世は大量の動員をし、聖ヨハネ騎士団を攻める。
唐突な腐展開があるが、作者はソレが一番書きたかったんだろうなあと妄想。
その他トリビア
・地雷が何故mineと呼ぶのかわかった。mineは「鉱山」と「地雷」の両義あり、違和感を感じてた。
一番最初の「地雷」は"穴を掘って城壁の真下まで行き、そこで爆発させて城壁を崩す"という鉱夫の技術が利用された武器(というか戦法)だったらしい*1。成程、それでか。
聖ヨハネ騎士団の所有していた聖遺物(リリック)一覧。
ヨハネの右手、キリスト磔の十字架の木片、磔のいばら冠のトゲが2本など。
聖ヨハネ騎士団は妻帯が許されなかった。異人との防衛線とか、王に援軍を要請するとか「氷と炎の歌シリーズ」(小説)を連想。→「氷と炎の歌シリーズ」1巻
B.C.227年に倒壊してしまうロードス島の巨大銅像は港の入り口をまたぐ大きなものだったとの事。氷と炎の歌シリーズのブレーヴォス(ブラーボス)だな。
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感想リンク esu-kei_textさん
塩野七生の同系統リンク →「レパントの海戦」

*1:この地雷に対抗する手段は"城側からも穴を掘り、攻城側の穴に突き当て、爆発させて攻城側の穴を潰す"そうだが、眉ツバ。そんな上手くいくかな?