DDD 1 (講談社BOX)
「DDD」1巻 奈須きのこ(図書館)を読む。面白い。
ミステリ風の提示をするアクション小説。
凄いな。読み始めてすぐの3センテンス目が
"透明な蛹に倣う。"
だもの。痺れますわ。
奈須きのこの「空の境界」を読んだ時は その凝縮性に酔いそうになった。良くも悪くも。
本作では そこまでの濃さは無い。が、話のトラフィック具合*1は こっちの方がジャムってると思う。
設定の凝り方は流石ゲーム畑出身の本領発揮。桝田省治の「鬼切り夜鳥子」とは作り込みが違う。*2
初盤の設定説明で秋葉連続殺傷事件を思い出す。ヤクい。
キャラ配置は「Fate/stay night」(PCゲーム18禁)連想。主人公の偏り(属性)に奈須きのこの進化を感じた。陽性をまとわねばならない主役のキャラづけを"正義志向"とかではなく"忘れっぽい"として処理してる。もう、それは"病気"なのだと断じてる思い切りの良さ。
マキナはデウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)からか。
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二度読みで食いしん坊に気付く(44頁)。
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感想リンク 杜の都のSF研日記さん 族長の初夏さん 仏の顔も3℃までさん gayuu_fujinaの愚草記さん 
公式イラストリンク こやまひろかず
2巻感想

*1:混線具合というか、二度読み強制具合というか。

*2:「鬼切り夜鳥子」は1巻しか読んでないけど