極めてネタばれ(白字にもしてません)

スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1) (富士見ファンタジア文庫 136-8)
スプライトシュピーゲル」1巻 冲方丁(古本)を読む。面白い。
戦闘少女ラノベ。近未来のオーストリーが舞台。
すいませんでしたー!!
と謝るくらい面白かった。スプライトシュピーゲルシリーズを不当に過小評価してた。
同一世界のオイレンシュピーゲルシリーズとの読む順番は
オイレン1巻→オイレン2巻→スプライト2巻→オイレン3巻→スプライト3巻(→スプライト1巻)
と選択した俺には「スプライトなんてオイレンの補足」という考えがどこかにあった。鳳とか乙とか雛とか冲方丁なみに難読だし。
スプライトの非現実感・接地感の無さ*1は、1巻から読めば克服できるのか、と当たり前の結論。
まず世界の基本的な事がわかった。国民党とか未来党のあたり。犠脳の意味*2も確認した。とんでもない「胡蝶の夢」だ。
大まかに理解していたオイレンとの違いも明確に。 "現場のオイレン・背景のスプライト"とは思っていたが、
・それぞれの小隊長が
オイレン→昇級試験の為に勉強
スプライト→将来は国連調停官を希望
というのは「現実と理想」をくっきりと際立たせている。オイレンの「現場の警官」っぷりは、スプライトと対比させて より鮮やかになる。 逆にスプライトは理想主義すぎないか と思わないでもないが、それが「泣かせ」に繋がる面もある。
・オイレンの吹雪とスプライトの冬真はキャラ的に似ているようでも、所属の違いの為に全く違う役割を与えられている。スプライトは、広角的に物事を捉える必要があったので主要人物に民間人(冬真)を配した。その結果、冬真は常に語り部としての主役を割り当てられることとなる。
・オイレン1巻を読んだ時「敵武装が弱すぎてバランス悪いのじゃないか」と思ったが、スプライトは のっけから厳しい敵であることだ。飛翔する事の必要性(リアリティ)の為か。
・オイレン1巻は「既に勤務している状態」だったけど、スプライト1巻は「初勤務に就く状況」から始めるとは。 背景の説明に余念がない。リアリティの補強という意味もあったろう。飛翔というファンタジーの補強。
えー、とにかくスプライトとオイレン読み返してます今。
感想リンク 哲学者か道化師さん 読んだ後にさん
オイレン1巻自己リンク
スプライト2巻自己リンク
連想カミソリ後藤田語録 
軍隊と警察は違う。軍隊は「先手必勝」で警察は「後手で先を取れ」なんだ。後手で必勝は「情報」に尽きる。
カミソリ後藤田自己リンク
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*1:これが最初に手を取る事への阻害要因だと思うが。

*2:何故わざわざ犠脳を使うか