「UN-GO」5話
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トロイの木馬回。又は挫折と再生回。これが最終回でも良いんじゃないかな。
主人公探偵が犯人を間違って指し示す*1、という探偵ものジャンルなら最高に盛り上がるエピソードなのだがサクサク進みすぎて やや華に欠けるか。ネットだと『1エピソード2話が分量として適当なのでは』の声があるが、そうなのかな。俺は1エピソード1話のサクサク感が好みだけど。*2
敗戦探偵の誤推理の理由は『見込み捜査だったから』と冤罪の基本のとおりだが、何故自分を誤導したかについて本人が語っている。
「(事件は)実に簡単な事でした。私の目が幻を見ていなければ」
では幻とは何だろう。端的に言うと「爆弾三勇士の像の涙」である。芸術家の意図と敗戦探偵が誤解した像の涙は、単に「被害者の血痕」という証拠に過ぎなかった。敗戦探偵は芸術家の内面を誤解し、証拠を見逃すという二重のミスをしている。
その後、復活した敗戦探偵に追い詰められ、芸術家はトロイの木馬作戦に協力した理由をとうとうと弁じるが それは彼女の言葉ではない(彼女の本心は金塊を1人じめする事だった)。
語られた言葉と本人の乖離は冒頭でも示唆されている。
冒頭、"古谷徹の声で戦争を賛美する演説"と"演説する話者"があまりにも合っていなかった。若々しい声と壮齢の男。実は演説する映像は過去の本人もので、演説の音声の方は息子(古谷徹)が父の演説原稿を代弁していた…と視聴者に誤導させる演出をしている。
つまり、語られた言葉は自分を誤魔化す為の煙幕である可能性もあるし(本当は金塊1人じめ)、芸術家の意図だと思った事は見当外れの代弁(敗戦探偵は勝手な代弁ゆえに しくじった)の可能性もあるとフェアに宣言してるのである。
………と思うのだけど、↑の太字部分て『爆弾三勇士の像の涙』じゃないよな。本当はアニメ製作スケジュールが押してたという『血痕』で、「ああ、ここってなんか古谷徹の声が父親みたいでわかりにくいけど仕様がないな。コレで行こう」みたいなっ!!
ところで、今回の像の製作者ってEDに出てる人で良いのかな。
以下キャプチャ絵
↑「コマモリ、ど変態」とエピソードをまたいで罵倒されるおっさんの服装センス
↑お嬢様の馬上キック
↑ミル姉さんの「ぐるナイ」ばりの方向転換
↑シンガポールみたいな風景。台湾にも こんな場所があるらしい。
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