「魔法少女まどか☆マギカ」4話

前回リンク 次回リンク
喪と再生の回。
まず注目すべきは異空間(イヌカレー空間)を出し惜しみした事。イヌカレー空間は1番わかりやすいフック、つまり視聴者を惹きつけて他のアニメと隔絶する特異点なのだが、使い過ぎると見慣れてしまう。ここで出し惜しみした事は後々効いてくると思う。*1
照明も相変わらず素晴らしく、主役悠木碧も素晴らしい。今の所、非の打ち所がない。4話時点で今期No1有力候補。
で、「喪と再生」の再生とは青の事を指す。1人マイナスで1人プラスのプラス分を再生としたのだが、俺の中でほむらを員数外にしているのに気付いた。魔法少女のエリア担当(縄張りしま)争いでも何故か員数外の扱いを受けている。そもそも使い魔が見当たらない。
というのは基本の疑惑なんだろうけど、今のところ或る意味元凶なんだよな、ほむらって。 黄色に あっけなく拘束されて見殺しにしてしまうし、今回も駆けつけるのが非常に遅い。それがドラマツルギー(お約束)だから、突っ込むのは禁則事項なのかもしれないが、ほむらっていなくてもお話成り立つんじゃね?と一瞬誤った感想を抱くほど(勿論いなかったら3話でバッドエンド)。まあ今後に注目。
追記 『魔法少女の死』というファンタジーに対して『失踪者』というリアルを符号させてきたのは秀逸。失踪者多数の世界観てブギーポップと同じだ。
感想リンク エネルギー吸収と発散さん 萌エロこむさんまとめ 妄想詩人の手記さん 海の見聞記さん
/
さて、「魔法少女まどか☆マギカ」はシリーズを通すと『願いと代償』を描こうとしているのではないかと予想する。つまり、それは「化物語」で繰り返されたモチーフだ。勿論偶然ではなく意図的であろう。
シャフトは「化物語」をアニメ化し、商業的に成功した。その成功は何だったのかをシャフトなりに分析した結果が「魔法少女まどか☆マギカ」なのではないかと俺は妄想している。「化物語」原作の西尾維新が血塗れの魔法少女モノを書いているのも偶然ではないだろう*2
ただ今のところ「化物語」にあった救いが「魔法少女まどか☆マギカ」には無い。観終っての気持ち良さが無い。音的に言うなら神谷浩史の"声の抜け"の気持ち良さが無い。
ひたすら不安で不穏な「魔法少女まどか☆マギカ」が話題的には成功してもセールス的に成功できるものか注目したい。

*1:というか薬でもあり毒だよな。見慣れるというより嫌悪感が先に立つ可能性がある。カレーの中の麻薬みたいに扱いが難し。メインのイヌカレー空間を使わないサブの盛り上がりパターンを確立すべき。

*2:新本格魔法少女りすか」参照。ただテーマは『願いと代償』というより『成長と相克』なのではないかと予想。