NHK-BShi「密着・ロケット発射100日間」

GPS衛星「みちびき」を載せた今年9月のロケット打ち上げを追ったドキュメント。打上げ成功を前提とした決め打ちな映像作品のような気がするけど失敗verもあったのかな。
フォーカスされた人は溶接工、運転手、クレーンオペレーター、執行責任者*1など。
名古屋の工場から種子島に運ばれたロケットパーツをコンテナトラックで運ぶ訳だが、打上げ場所のそばに自前の港が造ってあるわけでなく、普通に種子島で使われてる港から運ばれるのね。巨大すぎて、信号機をズラしたり*2、カーブ部分は荷台部分がガードレールを超えたりしてた*3。夜中に交通規制をしてロケット運搬車以外は通行禁止に。住民はお祭りの如く、ゆっくり動くロケット運搬車を眺めに道路に出る。山車みたいだ。運転手や安全監視員*4に住民から恒例の差し入れあり。
工場で造られたロケットを種子島で組み立てる。セントラルキッチンみたいだ。ロケットを立たすクレーンオペレーターにも技量が要るみたいで、垂直になった瞬間揺れてしまうのはロケットに良くないそうだ。で、クレーンオペレーターなのだが、近くで農業を営むおじさんで「最近は農業だけでは…」という兼業農家のかた。ちょっと微妙な気分になった。
打上げ成功以外で見応えがあった映像は秋田のエンジン実験場だろうか。何度も爆発してた。
爆発しない映像の場合、燃焼実験を終えた後に たちまちエンジンが凍りつく。「秋田って寒いんだな」と突っ込みがいない状態でボケながら観てました*5
液体水素と液体酸素を混ぜて点火し、推進力を得る訳だが、その火力はエンジンの金属を溶かしてしまう温度*6となってまうので、液体水素と液体酸素で冷やしながらでないとエンジンを点火できない。だから「オネアミスの翼」(アニメ)では打上げ時、氷の欠片が大量に落ちる演出があった訳か。
感想リンク 薬作り職人のブログさん
関連漫画 「ぷっぷちゃん」
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*1:ロケット打ち上げの延期や中止の最終決断をする人。

*2:90度ズラして道路に直角だった信号機が道路と平行になる。

*3:前輪と後輪が独自に可動。

*4:運転者は何処が当たってしまうか全体を目視できない為、安全監視員と無線で交信しながら歩速で漸進する。

*5:いや、勿論わざとのボケですが。

*6:たしか3000度