麻生首相を振り返る

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ともさかりえばりの非対称性・八百屋的な声・漢字は苦手だが英語は得意、というキャラの立った首相だった。「いい声してるなー」が最初の印象。
テレビ「時事放談*1野中広務(引退した政治家)
「麻生幹事長(当時)が首相になろうというなら、こちらにも考えがある」
という趣旨の発言をしていた。麻生政権発足の組閣時から新聞に悪評*2を書かれてて「最初から珍しいな」と思ったが関係してるのだろうか。このへん陰謀史観
福田元首相の「新首相で選挙に打って出る」戦略が、リーマンショックで ご破算に。"100年に1度"の危機を理由に解散せず、景気対策を優先すると方向転換。 
言い出した時は「何が"100年に1度"だよ。キャッチコピーがわかりやす過ぎて嘘くさい。政権延命の為の悪質なデマゴーグ」と思ってた。
"100年に1度"は影の流行語大賞となり、絶好の言い訳カードとして様々な場所で使われる。
"100年に1度"でギリギリまで解散を引っ張ったは良いが、"100年に1度"なら政権交代もあるよねとキャッチコピーに復讐された結果が今回の自民惨敗ではないだろうか。*3
「政治的空白を作らない(解散時期)」というロジックも一理あるが、長期間の総裁選・長めの衆院選日程*4はロジックを裏切ってる。党内民主主義を優先したともいえるが、結局は党利党略に思える。民主党が国会議員だけの投票で党首選を短期で済ませたのを見て「政治的空白」うんぬんのリアリティが失せた、俺の中で。
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定額給付金*5麻生首相のブレた発言がなければ、もっとすんなり決まっていた気がする。結局2009年4-6月期に投入されたが、GDPが落ち込んだ2009年1-3月期に間に合えたかも。彼でなければ。←給付3月からかorz でも最悪期とズレて給付してた印象は変わらず。
麻生首相のブレのある発言が問題になっていたが、見方を変えれば"フットワークの軽さ"かも。小派閥の長なら簡単に意見を変える柔軟性を持っていてもおかしくない。キングメーカー(大派閥の実力者)ががっちりと麻生首相の行動を抑えてなかったからこその軽さだったのでは? と妄想してる。所詮 小派閥の長がせいぜいの器で、首相には貫目が足りなかったと見る事もできるが。
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麻生首相功罪
+(プラス)
・住宅ローン減税延長
・高速道路1000円/太陽光発電促進
この辺は民主党案を横取りの観もあるが。
アニメの殿堂(案)
建築費の額は議論の余地があるが基本的な考えとしては賛成。
?(判断保留)
定額給付金
時期的な問題もあるが、バラ撒く程に政府は蓄えてないという話。ただ当初思ったよりは効果あったのかな、と。
・3年後の消費税増税明言
クリントン政権みたいに「景気回復するから税収増えるよ」という目論みかと思いきや、まさかの増税宣言。景気刺激としては逆ネジを巻く話なんだけど「誰も信じてないからマイナスにならなかったのかも」と今では考えている。「貰うものは貰うけど、3年後に麻生首相は存在してないだろう」という庶民の直感。
−(マイナス)
特にこれといったマイナス点は思い浮かばない。解散時期を間違えたのは自民党にとっての失敗で、政策の失敗とは違うしなー。
"100年に1度"を連発して、景気を冷え込ませた………気がする。自信ないけど。
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まとめ
麻生首相は良い声だ。
麻生首相は自分の言葉"100年に1度"に敗れた。ブーメラン刺さった。
・腰の軽さは小派閥の長だから。
・功罪は どちらも小さく麻生政権そのものが盲腸のような余計な器官(期間)だった気がする
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*1:08/8/24

*2:自民党内部からの不満の声

*3:アメリカの黒人大統領出現という流れも変革の気分を促したと思う。米大統領選前に衆院選をすべき、という談話は自民党筋から出てたっけ。

*4:自民党敗北必至の為、なにか紛れが起きないか期待したのでは。

*5:最初「事務手続きの分だけ無駄だな」と地域振興券を思い浮かべてたけど、「現金て結構効くのかも」と再評価中。

*6:はてな匿名ダイアリーに転載されてた