元禄俳優伝 (岩波現代文庫)
「元禄俳優伝」土屋恵一郎(図書館)を読む。面白い。
歌舞伎役者の評伝。小説では無い。8篇。
坂田藤十郎、水木辰之助山下半左衛門(山下京右衛門)、芳澤あやめ
中村七三郎、初代市川団十郎、二代目市川団十郎、市川団蔵。
観てきたように評論するなあと感心。
坂田藤十郎の死後、彼を模した人形と添い寝する女性が話題となる。(20頁)
今で言う抱き枕か。
・歌舞伎の重度のファンは当時「芝居猿」とも呼ばれた。(93頁)
・歌舞伎の女形は男倡出身も珍しくなかった。(154頁)
山下半左衛門は歌舞伎の中で「山下半左衛門」という役を演じた。(96頁)
メタ。
・注目子役を以後女役にするか男役にするか、その場にいた観客に選ばせた事があり、好評だった(138頁)
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歌舞伎は全然わからないし、わかる気もないのだが、「忠臣蔵」の時の『実際の事件』をすぐさま演劇化するという機動力は大したものだと思う。
機動力と違法性。
政権に上演を禁止されたら、室町幕府方面に役名を変えて上演しようとする姑息さ。
法と創作意欲が衝突したら、創作意欲が勝つというのはレアな国民性かも。 ニコニコ動画を連想。
どんだけオハナシ作りたくてオハナシ広めたいんだ!!
っていう。
デカルチャー
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忠臣蔵」自体はテロ賞賛のくだらない話だと思うが。
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