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「赤朽葉家の伝説」桜庭一樹(図書館)を読む。面白い。装丁:岩郷重力+WONDER WORKZ
年代記。
おおっ、山陰で「百年の孤独」*1やんのか。すげえ。
と感心してる間に、物語は意外な方向に。桜庭一樹の過去作では「ブルースカイ」の読後感が近い。
何はともあれ、一章目は純度の高いマジックリアリズムだった。一章の完成度は異様。
それにしても自由は自由だ。家の束縛を感じていないかのよう。 この小説を書いたというメタ役割も担っている模様。
目次で＜未来＞という語が出てくるのでSFになる事を期待したら肩透かしだった。鞄と孤独の空気っぷりも不憫。時流を説明するワンポイントリリーフのよう。
本作は何か賞を逃したらしいが、賞よりも各国で出版して欲しいと読んでて思った次第。
感想リンク 犬も歩けば棒にあたる本棚さん ３Ｐダイアリーさん 不壊の槍は折られましたが、何か？さん ひとりでつくる起承転結さん 族長の初夏さん
連想小説
「太陽の世界」半村良(年代記的な意味で)
「マシアス・ギリの失脚」池澤夏樹(マジックリアリズム的な意味で)
