スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書)
スーパーコンピューターを20万円で創る」伊藤智義(図書館)を読む。面白い。
天文学の問題解決の為にスーパーコンピューター"GRAPE"を自作した東大研究室の実録。実際にスパコンを製作した伊藤が自ら著した。著者は漫画「栄光なき天才たち」原作者にして研究者。
プロジェクトX」(テレビ番組)と比べると*1、プロジェクトの困難さとか創意工夫とかわかりにくく、達成の感動が薄い。また、チームの一員だった伊藤が語り手なのは踏み込みを甘くし 公平性も疑問を感じた。伊藤が書いているにも関わらず、全登場人物に三人称を用いており、

伊藤はそういうタイプの人間だった。

等の文は読んでて恥ずかしかった。
前もって読んだ書評が期待のハードルをえらく上げてしまった為、本書に厳しい見方をしてしまった。面白いのは間違いない。
大きな文字でわかりやすく科学を解説している、という点で面白かった。
星は水素が核融合する状態から始まり(現在の太陽)、ヘリウムが核融合する状態に移り、遷移していく元素で核融合を繰り返し、最後は鉄となる。鉄は全ての元素の中で最も安定していて核融合反応を起こさない、とか。
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その他メモ 菅野美穂は1992年から淑徳与野高校
感想リンク 小飼弾*2 牧野淳一郎 犬も歩けば棒にあたる本棚さん 皿うどんにはウースターソースでしょうさん
実録本感想自リンク 「キューブサット物語」 「宇宙の果てまで」
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*1:まあ、「プロジェクトX」そんなに見てないけど。

*2:"伊藤は凡才"という書評を小飼弾は書いてるが疑問に思う。伊藤はかなりの天才で、天才が書いたからこそ本書は予想外につまらかったのでは。