スプライトシュピーゲル II Seven Angels Coming (2) (富士見ファンタジア文庫 136-9)
スプライトシュピーゲル」2巻 冲方丁(新刊)を読む。面白い。
戦闘少女ラノベ。近未来のオーストリーが舞台。
同作者の「オイレンシュピーゲル」2巻で起きた事件を別角度から描く。
「スプライト」シリーズを1巻ではなく、2巻から読み始めてしまった。変則的な。
「スプライト」シリーズは「オイレン」と同じく、3人の戦闘少女のシリーズなのだが、「スプライト」2巻は主役3人以外にも多く視点が与えられ、3人の活躍機会はそれほど多くない。
2巻同士を比べると、「オイレン」2巻は より現場に近く近接的で、「スプライト」2巻は より広視野で どちらかというと「オイレン」の補完的な感じを受けた。2巻なら「オイレン」を先に読む事をお薦めする。
「スプライト」2巻は「アレはそういう事だったのか」的なストーリーの奥行きについて理解を深められる。「オイレン」キャラは誤解してたり*1、情報の前後について理解が浅かったりする。悪く言うと「オイレン」て脊髄反射的なのか。
「オイレン」の方が好きだけど、単なる"刷り込み"の可能性があるから明言はしない。「オイレン」の方が事件が一続きになってる印象。「スプライト」は飛び飛びに身に染むフレーズ(文のひとかたまり)が目に入った。
後、読んだ後に気付いたけど「スプライト」2巻の方が厚い。意外。
ちょっと変則的な読み方をしてしまったので、単巻としての「スプライト」2巻の評価は難しいが、「スプライト」2巻「オイレン」2巻を合わせて一つの話と見た場合、間違いなく面白い。
オイレン2巻 →スプライト3巻
感想リンク 一生、本格ミステリ宣言さん ウォーターバードさん

*1:誤解=待望の会リーダーの死因とか(オイレン2の156頁)。誤解していても行動に支障は無いのだが…。