キューブサット物語~超小型手作り衛星、宇宙へ
キューブサット物語」川島レイ(図書館)を読む。面白い。
実録。初めてキューブサットを製作した東大と東工大の学生の話。
アメリカの教授が日米の学生を集めて、この規格(10センチ四方・1キログラム)で人工衛星を作って競い合おうと企画をぶち上げる。学生(student)が宇宙(space)で研究(study)する衛星(satellite)ということでS3-SAT(エス・キューブ・サット)と呼ばれていたが、のちエスが取れてキューブサットの名で定着する。
プロジェクトX」のような面白さ。命がけ(主に寝不足による交通事故)の技術者というか、給料で働いてない分鬼気迫る。「なにか」をつくってるんだぜというのはオタクの青春か。
電波はアマチュア無線帯を使用して地上と交信し、全世界のアマチュア無線家からのサポートが彼らの力となる。好きでやってる同士、親和性がある。
王立宇宙軍」を観て研究室に入った学生とか、軍事ミサイルが転用され格安で衛星を運んでくれるロシアのロケットとか、ロシアのプロトンホテルはクルニチェフというロケットメーカーの系列ホテルで全体が宇宙仕様だとか細かい事実がツボだ。
関連サイト 東大 東工大
東大ではキューブサットからの画像を無料配信している。500円からの寄付も受け付けていて、5000円以上の寄付者にTシャツなどの特典がつくとのこと。