誰も知らない [DVD]
「誰も知らない」をビデオレンタルで観る。面白かった。
監督 脚本;是枝裕和 出演;柳楽優弥 YOU タテタカコ(コンビニ店員兼挿入歌) 韓英恵(高校生)
異様な状況でも生きていく子供たちの話。彼ら子供たちの設定があまりにも僕らと違うので彼らが只生きるだけで「生きる」意味などを考えさせられてしまう。
現実の事件を基にしたフィクション。生憎、元になった事件は知らなかった。
悲惨ではない。そういう描き方ではない。いっそ、ファンタジーと言い切っても良い。子供の頃、一度は夢みた生活。うるさい大人無しの世界。
大人の視点、或いは行政の視点から見れば介入して保護しなければならない子供らだけど、否 保護しなければ周りの者がなんらかの罰の対象(道義的責任)になるのではとすら思うのだけど、その大人のシステムは正しいのだろうか。
真っ直ぐ育つ者を曲げる要因(可能性)は何なのか。
この映画は法の外にある。または世間の外にある世間。
行政というのは実は「幸福追求機関」であって、ただ「幸福」の定義は「不幸ではない状態」という緩やかなもの。「不幸な状態」を潰していくのが、その仕事だ。(行政が特定の「幸福」を定義してたら全体主義とかカルト国家の類い)その仕事は正しいのだが、本作の子供らの生き方が正しくないとは感情的に言い難い。柳楽優弥の演技の力もある。
ただ現実が本作のようだったかは別なので、こういう事があるなら、事件化して保護するのが適当に思われる。子供たちがバラバラに暮らす事になろうとも。

奈良美智感想
誰も知らない、かもしれない・・・
でも、みんな知っているだろう。
大きな悲しみの中でさえも、
マッチ売りの少女が灯す火のように、
ほんの小さな幸せの一つ一つが輝くこと。

感想メモリンク 仙道勇人  baby blueさん センボクさん それは柵ではなく私の腕ですさん
元の事件へのリンク 巣鴨子供置き去り事件
(Seeing movies.さんより)
感想書いた後、元の事件の事知ったが、映画は映画、現実は現実か。
関連かもなCMリンク セコムホームセキュリティ(部分セット編)に出てくる男の子って本作の次男(木村飛影)な気がするのだけどなあ。飛影て。
(ビデオポケット大成店)