フリアとシナリオライター (文学の冒険シリーズ)
「フリアとシナリオライター」 マリオ・バルガス=リョサ (図書館)を読む。面白い。
半自伝的小説。
ラジオ局でバイトする学生の「僕」の前に隣の国から引き抜いたシナリオライターと隣の国から出戻った叔母が現れて、さて…。
長編の間に短編をサンドイッチのように挟むスタイル。普通に面白いバルガス=リョサは初めてか。
違う番組の役者がクロスオーバーするなんて今でもアリな気がする。(富野エンドを発動したシナリオライターが精神病院に連れていかれるってのは富野的にどうなんだろ)放送モノといえばデビット・リンチ「オン・ジ・エアー」の第一回は無茶苦茶で面白かった。(二回目以降はそれほどでもないが)

バルガス=リョサのベストは世界終末戦争 (新潮・現代世界の文学)だと思うけど、いきなりは重厚すぎるのでラ・カテドラルでの対話 (ラテンアメリカの文学 (17))あたりからが吉。継母礼讃 (モダン・ノヴェラ)あたりが地雷。