ビジネスモデルとマニュアル

よしもとばななさんの「ある居酒屋での不快なできごと」 (活字中毒Rさんより)
・セブンイレブン、値引きした店に契約解除通知 (朝日新聞より)
.よしもとばななの件は飲食店に飲み物の持ち込みを頼んだが、マニュアル店長に断られたケース。許してくれれば最終的に店が得するのに、という愚痴。
客にひいき*1して、伝手で客を引っ張るビジネスモデル*2は存在するが、店側は違うモデルを採用してるのだろう。公平で誰にも同じサービスを適用する事が最終的に客を引っ張り、店が得をすると。 江戸の越後屋(三越)からのモデル。
はてブで、「ばなな以外の客がいないんだから黙認してあげれば」の声もあるが、後からお客が来る事もあるし、ばなな客たちが日を改めて持ち込みをするかもしれない。店長視点だと、ばななが我儘な酔客に見えて信頼できないかも。
もっともAかBかという白黒はっきり分かれたビジネスモデルという訳でなし、時に融通をきかせる店長もいるに違いない。この店長は思考実験に適したマニュアル店長だ。(実はマニュアル的な対応ではなく、悪い酔い方をしていたばなな客を好ましく思っておらず、マニュアルを盾にして人間的な対応をした可能性もあるが)
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セブンイレブンは「近くて品が揃っているが高価」というビジネスモデルを開拓してきた自負があるのだろう。
弁当問題*3で一番のポイントは「売り切って品が無い状態」をどう評価するのか、かと。
某仕事でコンビニ店内の写真を撮る時、「品物が揃ってるトコロをお願いします」旨、SV*4に言われた事がある。又、セブンイレブンの偉い人 鈴木敏文はチャンスロスを重視してた筈。つまり『欠品によって、買ってくれた筈のお客を逃す』のをひどく怖れてる。
スーパーは「安いけれど、売り切ってしまえば欠品は仕方ない」の考え方、コンビニは「高いけれど、いつも商品は存在して客に無駄足を踏ませない」の考え方が基本だった。セブンイレブンに改善命令が出て以後、どう哲学(ビジネスモデル)を変えていくのか興味がある。
もっとも、ローソンのショップ99化が進んでいる現在では やや古い議論かも。
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ばなな問題について ばなな糾弾を訴える人もいるが、そんなに熱くなる必要は感じない。小説家のエッセイなんて そもそも何が本当か疑わしい。持込み文化を是非広めたい人かもしれない。考える題材を提供したぐらいに取った。
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関連リンク 繁盛しない店にありがちなこと (働くモノニュースさんより)

*1:違う言葉でいうと"カスタマイズ"か。

*2:踊るクラブとかIT業界とか。オバサンが1人でやってるような輸入食材店が顧客名簿持ってるのを見て驚いた事がある。

*3:各店が本部に賞味期限前の値引き販売を認めてもらうよう要求し、公取委が各店を支持した。

*4:スーパーバイザー。店長に助言する本部の人