NHK ETV特集11/30「フィギュア」

http://www.nhk.or.jp/etv21c/backnum/index.html
岡田斗司夫(オタキング)の持込み企画かと思ったが、最後のクレジットにそんな説明無し。
フィギュア職人(ボーメ)と芸術家(村上隆)の対談で、村上隆
「僕はオタク界から蔑まれてるアートの人間だし」
と話していたが、その時 フィギュア職人は力強く何度も頷いてた。
村上隆はフィギュア職人にフィギュアを作らせ、海外にアートと認めさせた人。「村上隆」のクレジットで。
その後、山田五郎の「アート(美術)とクラフト(工芸)」についての解説が挿入。とてもわかりやすかった。
古来、アートとクラフトは もっと近かった、という。どちらもパトロンの依頼に応えるもの。王とか貴族とか。
美術館・博物館の成立以降、アートとクラフトは分離した。
革命して、それらを公衆の目に触れさせるという使命を持った時代になったが、全てを美術館に容れる訳にはいかない。選別の基準が要る。
「普遍性」を考えると"その時代の風俗画"ではなく"宗教画"が時代を超えるだろう。"量産されたもの"ではなく、"一点もの"が良いだろう。などなど。
で、19世紀には芸術家と職人が はっきり分離した、と。 が、現代美術で逆流が起こってる。アンディ・ウォーホル がスープ缶の増殖コピーを作品とし、リキテンスタインが漫画をアートとしたように。(彼ら芸術家の名をクレジットさせて)
結局、芸術家と職人を分けるのは「本人の意志」だと山田五郎は言う、現在において。
芸術と認めさせるのは職人にとって面倒くさくもある。美術館入りする為、作品に「テキスト」を付けねばならないので。その価値を説明できるよう、言葉で色づけなければならない、という話。
山田五郎って専門は この辺なのか。
番組では他に上田紀行(文化人類学者)の「フィギュアは持仏」の発言もあり。
視聴リンク 下手の考え休むに似たる アニメ感想別館さん バキュームカー、ファンタジーを逆噴射さん テレビレビー*miniさん