「アニメック」回顧

中学生の頃、アニメ雑誌は10誌ぐらいあったような気がする。ちゃんと数えると、もっと少ないような気がするが、印象としてそれくらいあった。無駄に多かった。
で俺はアニメックを買っていた。カラー頁少なめで今から考えるとサブカル臭してたアニメ誌。
個人的には映画「ビューティフル・ドリーマー*1特集は今でも強く印象に残ってる。

そのアニメック編集長の回顧録がネットで連載中だった。楽しく読んだ。
http://www.dot-anime.com/tb/animec/01_a_1.html*2
以下適当に箇条書き。
・誤植の法則として、「大きい文字ほどスルーされる」
「嘘は大きいほど騙される」の正にビジュアライズかっ!!
・どこの世界にスタジオ紹介のイラストに人の会社の金庫まで描く本があるだろうか。
アニメスタジオ紹介の頁で、律儀に金庫まで図入り解説してしまった失敗談。その後、金庫は移動された。
・「ガンダム」本放送を編集者同士でメモを取りながら見る。この時点、編集部にはビデオがない。 →元頁
放送丸暗記。
「今でも地方の作家に電話を掛ける時は、地域番組表を確認して、お気に入り作品の放映時間には絶対に連絡をしない」との事。
しかし今更ながら「ガンダム」は膨大な設定だ。その点「エヴァ」は正統な後継者なのか。熱く設定に反応する存在が無いと燃え上がらない不思議な構造。そういう構造ならフィルムより印刷物の方が向いてるのでは。
ガンダム感想リンク 仁木稔
・取り次ぎを知らずに本をつくり、本屋を1軒ずつまわる
「知識なんて犬に喰わせろ」なんだなー。アニメグッズ専門店からの出版事業参入なので、本屋さんに東販(現 トーハン)の存在を教えて貰ったとのこと。
・取り次ぎは大手しかない
取り次ぎまわりをすると
「日販・東販から始まりまして、私どもを入れて大手取り次ぎ3社と申します」
「日販・東販から始まりまして、私どもを入れて大手取り次ぎ4社と申します」
「日販・東販から始まりまして、私どもを入れて大手取り次ぎ5社と申します」
(以下続く)
と言われたとの事。大手取り次ぎn社。
・大都市でしかアニメックは売ってない時代があり、雑誌本体と同額以上の交通費をかけて買う読者が多数いた。たまに、発売日が遅れると読者の出費は増し増しだった。
う〜ん。今のネット時代と比較して色々考えてしまうな。
どっかの天魔日記さんのようなアニメのキャプチャーサイトの便利さとかアナログ時代の執念的編集とか。
・1日払いの給料日がずれていき、年末には月末払いとなった。数えてみたら、今年は11回しか給料を貰っていない。
なんという時そば
労働条件のひどさは単に悪習では。
・角川で偉くなった人はアニメックの店頭販売(砂絵)から
アニメック副編集長を経て、アニメックを飛び出し角川書店に入り、偉くなった人の人となりとか。
アニメ畑から社長になれるのだから角川は偉い。
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*1:映画館に5回くらい行った。つまり10回くらい観た。中学生の頃。

*2:なお第6回「ガンダム狂想曲」は次の頁にジャンプしようとすると第7回の2頁目(URL〜/07_2.html)に行ってしまうのでURLを手打ちで〜/06_2.htmlとか〜/06_3.htmlとかしないと読み進められないので注意。