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「ヨイコノミライ 完全版」4巻 きづきあきら(新刊)を読む。面白い。
北与野「書楽」の平台にて。
オタ集団とサークルクラッシャーの話。と認識していたが、青木杏は"サークルクラッシャー"でなく"
本来、頑張っている人が仲間にいると勇気づけられるもんなんだよな。
まず人物表。
1年
| 井之上 | メガネ部長 |
| 青木杏 | 巨乳 |
| 平松かの子 | オカルト眉毛メガネ 平ちゃん |
| 有栖川萌絵 | モンゴル風 |
| 天原 | 出っ歯メガネ 3世 |
| 内田 | 無能オタ |
2年
| 大門夕子 | ツインテール声優 |
| 桂坂詩織 | デス系ショート |
| 衣笠一輝 | 兄 |
| 衣笠瞬 | 弟会計 |
オタクという属性に惑わされてはいけない。読み重ねていくと登場人物たちは意外にタフだったり、優しい事に気付く。だからこそのここまで(惹きつける)ストーリーが組み上がっていく、というのは全ての物語構造に共通してるのかも。
オタ同士お互いを斬り合うほどに踏み込んでいくが、安易な悲惨に堕していない。
それでも個人的に一番痛くてつらかったのが、125頁。二番目が40頁。
平松の弱さについては成程 確かに弱い。でも彼女は優しさがあの逃避形態を取ったのだと思う。彼女は井之上も青木杏も憎めなかった。憎めなかった為の弱さだ。周囲の人間を自分(平松)と同じくらい愛他心があり、気前が良い人間であるという認識がおそらく彼女の世界認識。甘いし弱いけど優しいじゃんと彼女の為に一言いいたかった。弱い優しさに意味なんてないけど。
有栖川に対しては平松の甘えだったり、もともと下に見てたりとかあるけど、二人の関係を簡単に断罪したくないです。
ラストシーンが一番痛いシーンじゃないの?という声もあると思うが、「あれはオチだからな」という思いがまず1点。あとひょっとしたら、「オタクのお約束の会話なんてコミュニケーションじゃなくて一人言いってるようなものだ」というメッセージを表すため実際とは違うように描写してるのかな、だってそうじゃなきゃ普通は病院行くだろ……と思ったが無理あるか。
最後4頁わざわざ白抜き文字だし。
最後、一番キツイのは有栖川だよなー。
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ネットで感想巡回すると本書は「長いハナシをバタバタとまとめた感があって残念」という意見も多い。それは経緯(3巻まで描いたら出版社が潰れて、この漫画を拾ってくれた出版社に4巻目でまとめてねと言われる)を知って逆算してるからそう思うのだと推察する。俺は逆。
全ての連載漫画は3巻くらいの所で出版社が潰れて4巻目でまとめあげれば、漫画界全体の質が2000%くらい上がると思う。作品ではなく製品のいかに多いことか。
ただ内田の不発は残念。
あと雑感。
・編集の能力は井之上より天原の方が上。天原は「既定の路線に乗っかった」有利もある。が、井之上は人の作品に口を出す「無神経さ」を学ぶべき。
・この巻のエロいトコNo.1は「なんで…ボクからあんな声が…」の台詞。No.2は92頁の抱き方。
・調教された客(75頁)=ロイヤルカスタマー(マーケティング用語)
・リストカッターと浮気性の相性は一般的に言って最悪。
・青木杏は自分のあの作品が本になって実はけっこう感動している筈。
・青木杏の父の言う「1本の名作より10本の駄作を作れ」は、或るレベルの人には有効で、父もそんなに悪い人じゃない気もする。青木杏に漫画を嫌わさせたのは致命的なんだけど。
シリーズ全体雑感
・一番かわいかったのは姉製の平松かの子。あの辺のくだりは「げんしけん」最終回(連載版)で荻上の髪切りのエピソードを思いだした。髪を切って「普通の美少女」になってしまった荻上は「なにやら主張していた前の髪型」と比べてどっちが良いのか考えてたら思考の迷宮に はまった覚えがある。彼氏や世間への迎合を許すほど寛容になったと言うべきか。
・2巻40頁1コマ目の皆のアホ毛とか。
・青木杏は非道い事たくさんしてるけど、「過去の部誌を燃やす」って結構ひどいな。見逃してた。
・メタな事を言うと、出版社が大手に変わり「成程こっちの方が売れる」と装丁見ただけで思う。
旧
新
ああ、後「まんぷく」が売れなかったのは「有名同人が描いてますよー」という宣伝を怠ったが所為。それだけ。
(2冊目の「まんぷく」の表紙って3巻169頁だ)
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さて本作を好き勝手言ってる自分は何者かという話だが、俺サークルで部誌つくろうとして失敗した事あるよ、原稿集まんなくて…orz
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感想リンク 漫画は１日３〜４時間さん シロクマの屑籠(汎適所属)さん いい感じ博士。(仮)さん ARTIFACT@ハテナ系さん オタで百合好きで奈緒ちゃん・ナオチャンを愛する女子大生の日記(仮)さん 満ちるは桜さん 作者HPの掲示板 ..
前巻感想自己リンク
押しかけ同人リンク 合宿所報告選
連想書籍 isbn:4309403220
出版社アンケートリンク(巻末奥付参照S188336)←感想書く欄なし。抽選で図書カード。
