「革命機ヴァルヴレイヴ」2期 最終回

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さて、一応は決着したけど暗澹とするラストだ。「ギルティクラウン」といい、最近のサンライズはラスト暗いね。
この終末は主人公4人、ハルト・LLF・ショーコ・サキが主人公性を喪失したまま終わるという類のないものだった。(レアだから良いという訳ではない)
たとえば「アクエリオンEVOL」は主役2人が脇に食われ 埋没して終わったという意味で失敗だった。しかしヴヴヴは わざわざ主人公性を喪失させているのだ。わさわさ。
ハルトの主人公性の喪失は、19話のリーゼロッテの死の時点で発生している。彼はLLFとの約束を守らなかった。ただの口先でLLFを仲間にした結果となった。
また記憶の喪失という"不可逆な欠損"は、主人公性と反するだろう。主人公とは「全き者」である。*1
LLFは特に主人公性の喪失は無かったかもしれないが、『リーゼロッテとの過去エピソード』を省略された彼は本当に主人公の1人なのだろうか?と首をかしげたくなった。ハルトの道具として使われただけ、という印象をシリーズ後に残した。
ショーコは1番ひどい。ハルトを拒絶して、そのまま死に別れとは…。救済のカケラも無い。
サキは目立たないまま、実際は"捕まって生徒大虐殺の発端"となったのだが、目立たないままフェイドアウトした結末。彼女も挽回→主人公性の回復の機会が無かった。
ハルトとの最後は結婚話を蒸し返したり、キスくらいはしたりしても良かったんじゃないかな。
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つまりそれぞれ主人公性を喪失したまま終わり、非常にスッキリしないモヤモヤしたフラストレーションが溜まる最終回だったといえよう。
なんだコレ。
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面白くなかった訳ではない。面白かったのだけど、この主人公性の喪失は どういう意味なのか今ちょっとわからない。
21話を観た時点では違う予想(妄想)をしていた。
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ショーコがハルトを拒絶したのは勿論和解への前振りであり、その和解は、カミツキを虐殺した人類とカミツキの和解の雛形になるであろう、と。極限状況でハルトを拒絶したショーコこそ、人類とカミツキを和解させる演説をすると思っていた。
そもそも「人としてあるべき姿」なのは虐殺する人間側なのか、拒絶されてなおショーコを守るカミツキ側なのか。
そしてショーコ達を守った犬先輩はカミツキというネーミングに動かされて行動を起こしたとすれば、早々死んだ犬先輩の彼女未満(メガネ)の功績という事になるのか。
ざっくりそんなストーリーを夢想して勝手に感動してた俺ってorz
なお1号機はマリエも乗れた事から「複数パイロットも有りなんだな」と次々不死身化するかと思っていた。LLFが1人1機と説明したのは2号機以降のミスディレクション*2
感想リンク 失われた何かさん ほらみぃさん海外反応まとめ

*1:片目の主人公は登場当初から片目である。その状態で主人公として完璧なのだ。だから、この場合の"不可逆な欠損"とはストーリー途中で主人公に起こる変化を指す

*2:ただこの説明だと「言を翻した」と叩かれそうではある